台紙は内田 九一(うちだ くいち、1844年-1875年、長崎県生まれ。上野彦馬門下)のもの。大阪で開業後、1866年横浜馬車道で写真館を開業。1869年、浅草瓦町(現・柳橋1丁目)に「九一堂萬壽」写真館を開いた。1872年と1873年に明治天皇、皇后を謹写したことで有名。) 撮影場所は長崎だと書き込みから推測される。上野写真館で内田九一が撮影したのだろうか?しかし、背景および撮影に使用された椅子について上野写真館と断定できる証拠は見つけられない。また、1874年11月内田九一が長崎にいたという証拠もない。 撮影された人物は英国人と推測する(英国からの購入)。ただ Dz. Robertson のDzは?髭の感じは英国人ではないような?myselfとは誰だろう? 内田九一の台紙から文字の部分を取り除いた台紙は上野写真館でも使用されている?。製造元同じで共用されていたのであろう。参考図書 『写真の開祖上野彦馬 : 写真にみる幕末・明治』 産業能率短期大学出版部(1975)
『上野彦馬 : 幕末のプロカメラマン』 八幡政男 長崎書房, 白馬書房 (発売)(1976)
『日本の写真史 〔幕末の伝播から明治期まで〕』 小沢健志 ニッコールクラブ(1986)
『 写真集 甦る幕末 ライデン大学写真コレクションより』 後藤和雄; 松本逸也編 朝日新聞社(1987)
『エピソードでつづる日本写真一五〇年 カメラ面白物語』 朝日新聞社編 朝日新聞社(1988) 『写真で見る幕末・明治』 小沢健二編著 世界文化社(1990) 『評伝上野彦馬 : 日本最初のプロカメラマン』 八幡政男 武蔵野書房(1993) 『古写真研究 第1号』 長崎大学古写真研究会 (1994)
『上野彦馬と幕末の写真家たち』 岩波書店(1997)
『新版写真で見る幕末・明治』 小沢健二編著 世界文化社(2000) 『セピア色の肖像 幕末明治名刺判写真コレクション』 井桜直美 トーリン・ボイド 日本カメラ博物館監修 朝日ソノラマ(2000)
『上野彦馬の人物像 : その業績とその後の長崎』 長崎伝習所出島事始め塾編 出島事始め塾(2003)
『上野彦馬歴史写真集成』 馬場章編 渡辺出版(2006)
『長崎:江崎べっ甲店所蔵『上野彦馬撮影局-開業初期アルバム-』』 尼崎市総合文化センター(2007)
『幕末・明治の古写真展 「上野彦馬が愛した長崎」』 井桜直美 JCUフォトサロン(2008)
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